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知床のヒグマへGPS首輪 GLT-03B 試作機を装着しました

2019年07月19日

ヒグマ用GPS首輪装着の目的

知床財団様,  北海道大学大学院獣医学研究院様,  ティンバーテック様のご協力をいただき、ヒグマ用GPS首輪 GLT-03B の試作機の装着を行いました。知床では、ヒグマの生態や行動域を調査・研究目的のために、ヒグマにGPS発信器を装着する調査を継続的に行っています。

ヒグマ用GPS首輪の概要

ヒグマ用GPS首輪 GLT-03Bは、当社のスマホアプリ GL-Link Manager2 を介して、動物位置情報システム ANIMAL MAPと連動し、GISアプリを用いなくても、容易にヒグマの行動域をクラウド管理できる便利なシステムです。

知床財団様のヒグマにGPS首輪を装着したいというご要望に対して、シカ用GPS首輪 GLT-03 をベースに試作機を製作しました。

[製品カタログ]

メスのヒグマに無事装着

2019年7月上旬に、GPS首輪をヒグマへ装着するチームに同行させていただき、1頭のメスヒグマに無事装着することができました。

GPS首輪のドロップオフ機能(脱落機構)

当社サーキットデザインのGPS首輪には、ドロップオフ機能(脱落機構)が標準で備わっています。調査が終了した時、ユーザー様側で GL-Link Manager2 を介した操作で、首輪の「現在位置を探す」機能を用いることにより、回収をしたい位置で、ほぼリアルタイムにGPS首輪をドロップオフさせることが可能です。

ドロップオフさせたあと、GPS首輪をどう探す?

GL-Link Manager2 の「現在の位置を探す」機能を使えば、動物までのおよその距離、方向を知ることができます。また、携帯電話が使えるエリアであれば、GoogleMapへ動物の位置を表示することが可能です。この操作をドロップオフ前に行っておくことで、首輪の回収が容易になります。

GPS首輪の装着後のヒグマの様子

以下の写真は、ヒグマ用GPS首輪の装着後、無事に山へ戻っていく様子です。
[ 写真提供:ティンバーテック様 ]

今回、ご提供したシステムの概要

ヒグマの行動域調査データは、GPS首輪コントロールソフト GL-Link Manager2 がインストールされた専用スマホと GPS首輪コントローラー GLR-02, 動物発信器専用アンテナキット LA-03 を用いて行います。ビーコン音をスマホで確認し、受信電波強度が十分であれば、GPS首輪より調査データをダウンロードできます。

ダウンロード後は、スマホが自動で 動物位置情報システム ANIMAL MAP へマッピングします。(3G/4G圏外の時は、通信圏内へ移動した時に GL-Link Manager2 が自動でアップロードする)GISアプリを用いなくても、以下のようにPCやスマホのWebブラウザを介して、ヒグマの位置をANIMAL MAPで確認できます。

クラウドサーバ(ANIMAL MAP)に格納されるCSVデータ、KMLデータを用いれば、通常お使いのGISアプリにも行動情報をプロット・サンプリングすることが可能です。

CSVデータ、KMLデータは、通常のWebブラウザでダウンロード可能

ヒグマ行動調査向け GPS首輪システム概略図

知床財団様,  北海道大学大学院獣医学研究院様,  ティンバーテック様、多大なご協力をいただき、誠にありがとうございました。

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